むかわで旅めし

むかわ町 観光案内 スペシャルコンテンツ

僕は、写真とうまいものが好きな40代男。

奥さんと中学生の娘は大の仲良しで、二人でどこかへ出かけるのが週末パターンだ。そんなとき、僕はぶらり一人で旅に出る。むかわ町には、どんな出会いと発見があるのだろうか?

旬の味覚を探しに、むかわへ。
さあ、春のうまいもの漫喫の旅だ。 さあ、春のうまいもの漫喫の旅だ。

ゴールデンウィークは、仕事が忙しくてカレンダー通りにしか休みが取れなかった。奥さんは娘を連れて千葉の実家に里帰り。連休は、一人旅を思い切り楽しもう。冬に行ったむかわ町にもう一度行ってみることにした。

以前、苫小牧の友人が教えてくれた「つつじとアスパラの春まつり」がむかわ町穂別地区でやっているらしい。旬のアスパラのうまさがスゴイらしい。まつり会場のほべつ道民の森を目指した。

みずみずしいアスパラと、肉厚シイタケに萌える

会場に着くと、なかなかの賑わい。みんな地元の春恒例のイベントを楽しみにやって来た感じだ。

長蛇の列があったので行ってみると、アスパラの販売コーナーらしい。まつりのタイトルになっているくらいだからアスパラはまちの特産品なんだろう。

いよいよお目当てのアスパラとご対面。これぞ北海道の春の味覚って感じで、みんな色が濃くてつやつやしている。見た目にも美しいんだよなあ。

手にしてみると、茎が太くてふっくらした感じ。みずみずしさが伝わってくるようだ。茹でてマヨネーズで食べたり、天ぷらにしたり、これ絶対うまいやつだ!

試食してみると、ハイうまい!シャキッとした口当たりと、爽やかな甘み、みずみずしいおいしさが口中に広がる。これは絶対に買い!ですね。

シイタケも販売していたので迷わずゲット。大きく肉厚のかさがおいしそう。手間のかかる原木栽培という手法でつくられたそうで、寒暖差の大きい気候がシイタケづくりに適しているとか。

なんと原木も販売していた!キノコの品種ごとに木が違うんだ。キノコ栽培って、ちょっと興味あるなあ。

そば、バーガー、豚丼、屋台めしがうますぎる!

お腹が空いたので、屋台で何か食べよう。
何にしようか…迷うなあ。

おっと、そば処を発見!地元の「穂別手打ちそば愛好会」と、となり町の「平取蕎楽同好会」のみなさんがやっている店だそうだ。

お品書きは3品。ここはシンプルにざるそばを楽しみたい。店内に入るとおいしい香りが漂っている。

そばは二八の更科。しっかりとしたコシがあり、噛むほどに香りと風味が広がる。これはうまい!思わず声が出た。

もうちょっと食べたいので、和牛ハンバーガーをゲット。むかわ産のA4黒毛和牛を使用しているということで、ジューシーお肉とシャキシャキした春レタスのうまさが絶妙だ。

そして、もう1品。横田畜産さんの「よことん」を使用した豚丼。こちらも上質なうまみと甘みが格別だ。うーん、さすがにお腹がいっぱい。うまかったー。

つつじの彩りに癒やされ、恐竜オブジェでタイムスリップ

そして、もう一つまつりの主役はつつじ。
道民の森のつつじ園区には、
約15種類12,000本のつつじが育っているらしい。

ピンクや白の花が鮮やかに咲き乱れるつつじは穂別地区の春の彩り。みんな満開の花々を写真に収めている。桜とはひと味違う花見を満喫した。

つつじ園区にはクビナガリュウの形をした遊具がある。子どもたちが楽しそうに遊んでいる風景はやっぱりいいものだ。

ここにはアンモナイトやクビナガリュウのオブジェも点在している。古代の世界を表現しているということで、ちょっとしたタイムスリップ感が味わえる。

ちょっと足を伸ばしてホッピー公園に行くと、そこにも恐竜やアンモナイトのオブジェが現われる。ホッピーは、むかわ町穂別地区で発見されたクビナガリュウ「ホベツアラキリュウ」の別称らしい。

それにしても穂別地区には化石や恐竜をモチーフにした構造物がいっぱい。化石を探すように歩いて巡るのも楽しいものだ。

思いつきで、まちの民宿に飛び込み宿泊

今日は穂別地区に泊まろうかなあ。スマホで調べると民宿が2軒ある。まち中で見つけた「民宿真也」に飛び込みで「泊まれますか?」と聞いてみた。

出迎えたのはオーナーの中村涼子さん。「ゴールデンウィークなので食事は出せませんが、素泊まりでもよろしいですか?」ということで、泊まらせてもらうことにした。

涼子さんは前オーナーから引き継いでお母さんと一緒に宿を経営しているという。明るい人柄の涼子さんと会話を楽しんだ後、部屋に入ってしばらく休憩。

日が落ちてから、僕は出かけることにした。目的は星空の撮影。今日は快晴だったので、きっと素晴らしい星空が撮れるのではないか。まつりで食べすぎてお腹いっぱい状態だったので、夕食はパスしてカメラを持って出かけた。

夜の森の中で、満天の星を撮影しよう

目指したのは、日中まつり会場だった道民の森。明かりが一切ないちょっと(かなり)怖かったけど、見上げれば満天の星。まずはノーマルでシャッターを切ってみた。

そして、長時間露光で星の軌跡を撮ってみる。雲ひとつない晴天だからできるワザだ。寒い、怖い…だけど楽しい!しばし異世界にどっぷりと没入した。

朝の神社を散歩、清々しい1日が始まる

次の日の朝、町内を散歩した。鳥居が設えられているのは、穂別神社。

長い石段を登ると境内に到着。とても静かな雰囲気の神社だ。

二礼二拍一礼して参拝。清らかな気持ちで1日が始まった。さあ、そろそろ出発しよう!

二礼二拍一礼して参拝。清らかな気持ちで1日が始まった。さあ、そろそろ出発しよう!

民宿真也の涼子さんに別れを告げてチェックアウト。車を走らせて鵡川地区に向かった。道中に牛を放牧している風景が見える。あれは昨日食べた黒毛和牛かなあ…

朝風呂でスッキリ、お土産選びで熱くなる

まずは「むかわ温泉四季の館」に到着。ここはホテルと道の駅が併設された複合施設で、5:00〜7:00には朝風呂もやっている。この日は10:00から通常営業の朝風呂を満喫しよう。

朝イチでのれんをくぐると、客は僕ひとり。一番風呂を満喫というわけだ。

強塩泉のお湯は、やわらかい湯心地で保温効果に優れ、昔から「熱の湯」と呼ばれているらしい。

温泉を上がってひと心地ついて、物産品コーナーでお土産を物色。

やはりししゃもは、むかわの特産品。「ししゃも醤油」が気になる。ししゃも、日高昆布、乾燥椎茸、唐辛子が入った瓶の中に醤油を注いで半日寝かすと出来上がりらしい。

もう一つ気になったのが「北寄のコンフィ」と「干し北寄」。パッケージの「漁師が造る」のコピーにグッと惹かれた。

裏を見ると、製造者は「吉村燻製工房」と記されている。話を聞いてみたいなあと思った。

これが四季の館で購入したお土産たち。家に帰ってお酒とともに楽しみたい!

やさしい味わい、どこにもない塩ラーメンがここにある

そして、さすがに腹が減った…事前に調べて、ここで食べようと決めていた。「ラーメン秀来」昔ながらの古き良きラーメン店だ。

注文したのは、この店で一番人気の「天塩(あまじお)らーめん」。店主の秋田さんがお母さんから店を受け継ぎ、奥さんとともに10年かけて今の味に仕上げたという。

これが渾身の一杯、天塩ラーメン。まろやかな塩味がスーッと入り込むありそうでどこにもないやさしい味わいだ。

昆布、煮干し、かつお節、豚骨、鶏ガラ、野菜を煮込んだスープに、赤穂の天塩を使用しているそうだ。

店を継いで40年以上、愛されるラーメンを作り続ける秋田さん。「週末になれば競馬好きが集まって盛り上がるんだよね」と笑う。この店には、騎手や馬主など競馬関係者が多く訪れるという。

気になる燻製工房で、親子の作り手に話を聞いてみた

次に目指したのは、四季の館で見つけた「吉村燻製工房」。一般人のアポなし来訪の相手をしてくれるだろうか?不安はあったが、ダメモトの気持ちで行ってみた。

車を停め、工場の敷地に入るとネコが見えた。近づくと、工場から出てきた人がいる。「吉村さんですか?突然でスミマセン、お話を聞きたいんですけど、いいですか?」思い切って声をかけてみた。

「あーどうも、あなたみたいな人が時々来るんだよね」
と言って吉村さんは笑った。息子さんと二人で漁師をやりながら燻製をつくっているという。

「今つくっているのは、カスベの燻製。うちは皮や骨も食べるというコンセプト。おいしくてサプリより栄養もとれるよ」と言う。早朝に漁に出て、帰ってからとれた魚を燻製加工。サケやホッキなど、季節により加工する製品も変わってくるという。

「まずは食べてみてください」と勧められ、食べてみると燻製のうまみが広がる。

炙った方を勧められて食べてみると、これがまた美味。身はやわらかく燻製感が増して、うまみが深くなったように感じた。

吉村さんは塩づくりも行っているということで、製塩用の鍋を見せてくれた。この鍋に海水を入れて煮詰め、水分を蒸発・除去して塩にする。燻製づくりと塩づくりのお話を聞くことができた貴重な体験。突然おじゃましてスミマセン。ありがとうございました!

吉村さんは塩づくりも行っているということで、製塩用の鍋を見せてくれた。この鍋に海水を入れて煮詰め、水分を蒸発・除去して塩にする。燻製づくりと塩づくりのお話を聞くことができた貴重な体験。突然おじゃましてスミマセン。ありがとうございました!

うまいものを追い買いして、帰路へ出発

もう少しむかわ産のうまいものを仕入れたくて、特産物直売所「ぽぽんた市場」へ。春の味覚、旬のウドが揃っていたので迷わず購入。

昨日穂別地区のまつりで食べたハンバーガーがおいしかったので、「鵡川和牛ハンバーグ」もゲットした。さて、そろそろ札幌へ出発しよう。帰ったら料理して、むかわの「おいしい!」を満喫しよう。

春のむかわめしを肴に、ひとり宴を楽しもう

帰宅して、むかわで購入した素材を使って早速調理。旬の春の味わいズラリ、絶対うまいラインナップだ。

ホワイトアスパラは、オランデーズソースにゆで卵を刻んだトッピングで爽やかな一品に。

グリーンアスパラは、シンプルに塩焼きして、素材そのものの甘みや食感をストレートに満喫。

ウドの皮を使ったきんぴらは、香りと食感を楽しむ一品。味付けにししゃもだし醤油を加え、大人の味わいに。

ウドの芽と葉に衣をつけ、カラッと天ぷらに。ほろ苦い味わいがたまりません!

穂別地区で買った肉厚シイタケは、贅沢ステーキに。
バターとニンニクの風味が効いて、うまみが倍増!

ポテサラには、吉村さんの「干し北寄」を
細かく切って加え、グッと味わいが深くなった。

鵡川和牛ハンバーグを使ったメンチカツ、アスパラごはん、ししゃもの昆布巻き…むかわ産ズラリのお弁当もつくってみた。

買ったね、食べたね、今回使ったお値段は…?おいしさ大満足の旅でした。ごちそうさまでした!

1億年の記憶が眠る場所。
MUKAWA DINO WORLD
Loading...