恐竜 2019.9.11

【むかわ竜】カムイサウルス・ジャポニクスと命名

北海道胆振東部地震から1年が経過した令和元(2019)年9月6日。
平成15(2003)年にむかわ町穂別で発見された国内最大の恐竜全身骨格化石「むかわ竜」が、新属新種の恐竜であることが明らかとなりました。


【学名】カムイサウルス・ジャポニクス(kamuysaurus japonicus)
「日本の竜の神(日本の神トカゲ)」を意味する学名です。


系統解析の結果、カムイサウルスは、ハドロサウルス科ハドロサウルス亜科エドモントサウルス族に属し、ロシアのケルベロサウルスと中国のライヤンゴサウルスに近縁な恐竜であることが分かりました。


組織学研究の結果、カムイサウルスは、年齢が9歳以上の成体で、体長8メートル、体重4~5.3トンの恐竜であることが判明しました。
また、カムイサウルスの前頭骨には、鼻骨との大きな関節面があり、トサカを持っていた可能性が示唆されます。
そのトサカは、北米から発見されているブラキロフォサウルスの亜成体が持つトサカのような、薄く平たいトサカであったと考えられます。


カムイサウルスを含むエドモントサウルス族の最新共通祖先は、現在のアラスカを通じてアジアと北米に広く分布していましたが、カムイサウルスとケルベロサウルスとライヤンゴサウルスの仲間は、 カンパニア期には極東地域に存在し、その後独自の進化を遂げたと推測されます。


カムイサウルスは、海成層から発見されていますが、小林快次教授(北海道大学総合博物館)らの解析により、初期のハドロサウルス科にとって、海岸線を生息環境としていたことが多様化に大きく寄与している ことが判明しました。


むかわ町では、今回学名が命名された「カムイサウルス」の新たなレプリカを製作するためにクラウドファンディングで支援を募っております。
詳しくは、以下のリンク先をご確認ください。

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